先日Pythonでワンライナーを書いていたら、The Pyed Piperという変なツールを発見した。2012年のリリースでさほど新しいツールではないが、あまり日本語の情報がなかったので紹介しておこうと思う。
簡単に言うとPython版のsed+awk+αツールで、Sony Pictures Imageworksが開発しており、『アリス・イン・ワンダーランド』や『アメイジング・スパイダーマン』の視覚効果作成時の画像操作に利用されたらしい。
という訳で、The Pyed Piperをインストールする。
するとこんなことができる。
以降はSony Pictures Imageworksが作った手の込んだ紹介ビデオがあるので、そちらで。
と、紹介しておきながらなんだが、私はこのツールからsedやawk、xargs等に取って代わるような「何か」を感じ取ることができなかった。記号が呪文のようなsedやawkの代わりにPythonが使えるというのが売りだと思うが、それならいっその事Pythonスクリプトを書いた方が早い気がした。
あるいはLinuxコマンドとの親和性を求めるならFabricを使うのもいいと思う。Fabricは構成管理ツールやデプロイツールとして、ChefやCapistrano等と比較して語られがちだが、fabric.apiのlocalメソッドを利用すれば(あるいはリモートホストに127.0.0.1を指定しても良い)高機能なシェルスクリプトとして利用でき、Pythonのリストやメソッドをそのまま利用できる。
そしてFabricの何が素晴らしいって、なんならFabricからこのThe Pyed Piperを利用してもよい。(その逆はできない、はず)
The Pyed Piperはプログラマーよりもむしろ、HTMLマークアップエンジニア、デザイナー、プロジェクトマネージャー、マーケッター、営業職、あるいは大量のJPEGファイル管理に悩む写真家の方等にふさわしいツールかもしれない。
※「プログラマーでもこういうのに使うと便利だよ」というのをご存知の方、是非ご一報を!
一方で、Fabricは名前が一般名詞すぎて…。どうにかならないかなと思う。